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チリから生まれたスゴイもの
5 March 2020

夜空に見える恒星(こうせい)やわく星は、どのように生まれるのでしょう。どこからやって来て、何でできているのでしょう。

ほとんどの恒星の周りには、わく星があります。わく星は「原始惑星系円盤(げんしわくせいけいえんばん)」とよばれるチリとガスの円ばんから生まれます。とても若い恒星のまわりにも、このような円ばんがあります。天文学者はこの円ばんがまさにいつからでき始め、どのように見えるのかを知りたいと思いました。

しかし、赤ちゃん星はとても暗い上に、まわりをチリとガスのこい雲がおおっていて見ることができません。とても感度の良い電波望遠鏡だけが、このぶあつい雲の中にある赤ちゃん星を見つけることができるのです。

天文学者の国際チームは、世界で最も強力な2種類の電波望遠鏡を使って、オリオン座にあるガスと塵の雲の中にいる赤ちゃん星を観測しました。そして、そのまわりでわく星ができつつある円ばんの写真を300枚以上とりました。写真には、星が生まれる最初の段階と、わく星ができる円ばんがくわしく写っていました。

この、星が生まれる最初の段階を「原始星(げんしせい)」といいます。星といっても、冷たいガスとダストのボールが自分の重力でつぶれているだけの状態です。太陽のような一人前の恒星は、中心で起こっている核融合反応(かくゆうごうはんのう)の熱で光っていますが、原始星の中心では、まだその反応が始まっていません。やがて、このボールがちぢんでいきつつ、原始星の周りには平べったい円ばんができます。円ばん中の物質が真ん中の原始星に運ばれ、原始星がどんどん成長していきます。重くなった原始星は、つぶれて、もっとひきしまった熱いボール、一人前の恒星になるのです。そして残り物の円ばんの中から、わく星ができると考えられています。

画像提供:アルマ望遠鏡(ESO/NAOJ/NRAO), J. Tobin; NRAO/AUI/NSF, S. Dagnello

国立天文台アルマ望遠鏡による日本語サイトあり

知っ得ダネ

原始星は、こおりつく摂氏マイナス250度から温度が上がり、一人前の恒星になると、最も熱いもので表面が4万度まで上がります。

この記事は、アルマ望遠鏡の報道発表によっています。

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